社会保険とは
広義の社会保険には、健康保険・厚生年金保険・国民健康保険・国民年金・労災保険・雇用保険・船員保険・各種共済組合等が含まれていますが、主に会社の手続きの中では狭義の社会保険として、医療保険である健康保険と、年金保険である厚生年金保険を総称して、社会保険ということが多いです。
被保険者(社員さん等)と被扶養者の業務外の疾病・負傷・死亡・出産に対して保険給付を行い、被保険者等の生活の安定を図ることを目的としています。
労働者の老齢・障害・死亡に対して保険給付を行い、労働者及び遺族の生活の安定と福祉の向上を図ることを目的としています。
社会保険の手続き
社会保険に関して必要な主な手続きには、次のようなものがあります。
新規適用
事業所が新規に社会保険に加入する際の手続きです。
算定基礎届 及び 総括表
毎年7月に、9月からの社会保険料を決定するために書類を作成し届け出なければなりません。
資格取得手続 資格喪失手続
社員が入社するたび、退社するたびに手続きが必要となります。
月額変更届
給与額が大幅に変更になった場合に届出が必要です。
賞与支払届
賞与を支払った場合に届出が必要です。
被扶養者(異動)届
家族を被扶養者にするときや、被扶養者となっている家族に異動があったとき、被扶養者の届出事項に変更があったときに届出が必要です。
適用事業所所在地・名称変更届
適用事業所の名称・所在地を変更するときは、届出が必要です。管轄内と管轄外があります。
事業所関係変更(訂正)届
事業主の変更や事業所に関する事項の変更(訂正)があったときに届出が必要です。
被保険者住所変更届
被保険者の住所に変更があったときは、届出が必要です。
被保険者氏名変更 (訂正)届
結婚などで被保険者の氏名に変更があったときは、届出が必要です。
傷病手当金
被保険者がケガ等で4日以上続けて休んだ時
育児休業等取得者申出書
育児休業等を取得し、保険料の免除を受けようとするとき
育児休業等取得者終了届
育児休業等終了予定日前に育児休業等を終了したとき
手続きのプロである社会保険労務士に業務を委託することで、安心して仕事に専念することが出来ます。
労働保険とは
実は労働保険という保険はないのですが、労働者災害補償保険(以下、労災保険といいます)と、雇用保険を総称して、労働保険と呼びます。
とても簡単に説明してしまうと、「労働者が災害にあった時に補償してくれる保険」です。その災害には「業務上」と「通勤途上」の負傷、疾病、障害、死亡があり、それぞれに保険給付があります。
労働者が失業したときには失業給付を行い、失業した労働者の生活の安定や再就職の促進を図ります。また、事業主に支給される助成金や、労働者に支給される雇用継続の給付制度もあります。
労働保険は、法人・個人を問わず労働者を一人でも雇っている事業主は必ず加入することが法律で義務付けられています。
※雇用保険は雇用形態によって除外される労働者もいます。
労働保険の手続き
労働保険に関して必要な主な手続きには、次のようなものがあります。
新規適用
事業所が新規に労働保険に加入する際の手続きです。労災保険と雇用保険はその対象者を1人でも雇入れたら加入しなければなりません。
年度更新
毎年6月1日~7月10日までに、労働保険料を申告しなければなりません。税金で言うところの確定申告や決算のようなものです。
資格取得手続 資格喪失手続
社員が入社するたび、退社するたびに手続きが必要となります。
離職証明書(離職票)
退職された方が、失業等給付(失業保険)を受ける際に必要なものです。
事業主事業所各種変更届
事業主の氏名・住所・事業所名称・事業所所在地等に変更があった場合は、届出が必要です。
労災保険の給付請求
保険事故が起こった場合の給付請求手続き。
この他にも、雇用保険被保険者区分届・被保険者氏名変更届け・育児休業や介護休業開始時の賃金の届出など。これらの実務を社内ですべて行うには、それなりの人事担当者が必要となります。そのためだけに人数や時間を費やすのは、相当な人件費がかかります。